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2010年01月21日

小西浩文『生き残る技術』。

昨日書店に足を運んだら、昔懐かしい(失礼!)小西浩文さんの書かれた本があってびっくり!
しかも新書で、どうやらビジネス書らしい雰囲気。
どうしようか迷いましたが、東京都山岳連盟海外委員会の先輩でもあるので(小西さんは私が所属する以前に、すでに委員は辞められていましたが)、せっかくなので買って読んでみることにしました。

小西浩文『生き残る技術』
本のタイトルは『生き残る技術』、副題は“無酸素登頂トップクライマーの限界を越える極意”。
腰巻には、“究極のマネージメント「登山もビジネスも同じ」”、“反省は10分だけ、「忘れる」に長ける、事前に最悪を考える”、“「奇跡の生還」を続けるカリスマ登山家が伝授する危機の時代の「目標」”、“「無理」と「無謀」は違う”などという言葉が書かれていますが…うーん、どうなのかな???

著者の小西浩文さんは90年代に活躍された方で、8000m峰14座の無酸素登頂をテーマに掲げ、精力的にヒマラヤに通い続けて、当時は雑誌にしばしば記録が掲載されていました。
日本でも数少ない本当の“登山家”と言える方で、その動向には私も注目していたのですが、8000m峰でも難しい山はことごとく敗退。
それでも6座の登頂には成功されているのですが、いずれもどちらかと言えば易しいとされる山ばかり(チョーオユーやシシャパンマ、ガッシャーブルムなど)で、この後どうなってしまうのだろう?と、少々心配に感じるところも少なくありませんでした。
しかし結婚されたというお話が伝わった頃から、山の雑誌でも記録を目にすることがなくなり、もう山は止めたのだろう、8000m峰14座の無酸素登頂も諦めたのだろうと思っていたのですが…その小西さんがビジネス書とは!
期待半分、不安半分の気持ちで、さっそくページをめくってみたのでした。

さてこの本で想定しているビジネスマンとは、どちらかというと激しい競争に打ち勝っていこうという、バリバリの営業マンのような感じです。
「マイペース」だとか「自分らしく」だとかを考えるような人間はまったく眼中になく、「困難」に立ち向かう強い意志力を持つ(または持ちたい)人間を、鼓舞するような内容が繰り返し書かれています。
ビジネス書というよりも、精神論について書いた本、といったほうがよいでしょうか。
ご自身の登山のこと以外にも、いろいろなエピソードが紹介されているのですが、いずれも「七人の侍」や「インドの苦行僧」、「銃で撃たれても死なない人」など気合の入った話しばかりです。
かつての登山記録を読んでも“気合で登る”ような雰囲気が漂っていた人なので、まあ小西さんらしいエピソードを取り上げている、と言えるでしょう。
私も若い頃は、気力だ精神力だとしきりに口にしていたので、そういう感覚は解らないでもないですが、今の30歳前後くらいの人はどうかな??
でも初版が先月末だったこの本も、すでに第2刷なので意外と売れている様子。
それなりに共感を得られているのかもしれません。
なお登山のことに関しては、断片的に書かれているのみ。
あくまでも“目標に向かう強い心”がテーマなので、ちょっと山岳書とは呼べない内容かと思います。
けっきょくお薦めできる本かというと…ちょっと微妙??かもしれません。
ビジネス書としては中途半端、山岳書でもないし…でも小西浩文さんに関心のある方には、とても興味深く読める本だとは思います。

ところで小西さんは、8000m峰14座の無酸素登頂は、まだ諦めたわけではなかったようです。
今年3月にはマナスルに向かうとのこと。
良い結果となるよう、応援したいと思います。

関連リンク:
小西 浩文 Official Website

Amazonへのリンク:
生き残る技術 -無酸素登頂トップクライマーの限界を超える極意- (講談社プラスアルファ新書)

2010年01月21日 山の本や雑誌 コメント:0












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