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2008年11月15日

晩秋の別山バットレス。

今日は無雪期の伯耆大山北壁での登攀の可能性を探るべく、通常は積雪期に登られている別山バットレス・中央稜に向かいました。
最後の水平なナイフリッジの通過も含めて、ロープを使用したのは6ピッチで、グレードはII~IIIどまり。
しかしルート上に覆いかぶさるブッシュと、本当に不安定な、どうなってしまうんだろうという浮石に悩まされた、あんまり快適ではない登攀となりました。

別山バットレス・その1
元谷堰堤付近から見上げた、伯耆大山北壁。
人物の真上に位置するピークが別山で、そこからやや左下に伸びる尾根が、今回登ったバットレスの中央稜となります。

別山バットレス・その2
アプローチは、元谷小屋を右手に見て、別山の左側に食い込む弥山沢(流水のないガレ沢)をつめて行きます。
我々はちょっと登り過ぎてしまい、目標よりも左の尾根(“幻のカンテ”と呼ばれている)の下部を横切ってから中央稜に取り付きました。
写真はその中央稜の下部。
頭上の露岩の、右手の尾根状からスタートとしました。

別山バットレス・その3
まずはブッシュの尾根を50mばかり登り、崩れた尾根の手前に位置する小コルからロープを結んで、本格的な登攀開始。
しかし傾斜は緩いものの、岩は完全に崩落した屑のような状態で、極度に神経を使います。

別山バットレス・その4
崩落地帯を抜けた上はブッシュ、これはこれで大変に不快です。
しかもどの木も、太さが小指程度しかないため、加重をかけると折れそうで嫌な感じです。

別山バットレス・その5
同じような内容の登攀が、4ピッチ続きます。
この写真の露岩も、一見しっかりしていそうですが、触るとグラグラ動くため、安易につかむことはできません。
足もズルズルの草付で不安定、ジワジワと体重をかけて微妙な感じで乗り込んでいく、まったく楽しくない登りです。

別山バットレス・その6
4ピッチ目の最後で浮き石だらけの崩落地帯を右にトラバースするように通過し、小指ほどの木を束ねてビレイ。
続く5ピッチ目が、普通は核心部とされているピッチで、正面やや右手の凹角を登って行きます。
なおこの凹角の右下にはボルトの打たれたビレイ点がありますが、どのボルトも老朽化している上に宙に浮いたようなハンギングビレイとなるため、安全のために今後は使わないほうが無難でしょう。

別山バットレス・その7
これは5ピッチ目上部。
この浮き石と草付の斜面を登り詰めた先が、別山の頂稜部となります。

別山バットレス・その8
さらに別山の頂上まではもう1ピッチ、ナイフリッジの通過があります。
この写真の側はブッシュの斜面ですが、リッジの反対側は大きく抉れた崩落斜面となっています。
うかつに歩くと尾根そのものが崩れてしまいそうで、かなり恐ろしいところです。

別山バットレス・その9
別山頂上からは慎重を期して20mの懸垂下降をし、吊尾根のコルへと立ちました。
そこからはひたすらブッシュと草付の吊尾根を登ると、20分ほどで夏道登山道の九合目付近へと抜け出ることができました。

今回の別山バットレス中央稜は、積雪期は露岩は凍結して安定し、ブッシュは雪に埋まり、雪壁や凍った草付にピッケル・アイゼンを効かせてそれほど苦もなく登っていける、冬期登攀の入門的ルートです。
しかし無雪期は浮き石と脆弱なブッシュのために不安定すぎて、一般的な登攀対象にはなり得ないでしょう。
やはり昨年登った中ノ沢のほうが、浮石は多いもののホールドは安定しているため、はるかに登り易いと感じました。
無雪期の大山北壁は、尾根に関しては、一番安定していると思われる今回のルートでもこんな調子なので、登攀対象からは除外したほうが良いのでしょう。

別山バットレス・その10
これは下山時に、夏道登山道から撮影した別山です。
こうして見ると、草木も繁らない、崩落しかかった岩屑の塊のようです。
今日は穏やかな陽気で、夏道登山道を歩く登山者の方も大勢いたのですが、行動中の我々の様子を目にした方は、あんなところで何をしているんだと、たいへん不審に思われたことでしょう。

関連エントリー:
伯耆大山北壁・別山バットレス中央稜。(2008年3月22日)
大山北壁・中ノ沢に行ってきました。(2007年11月3日)

2008年11月15日 伯耆大山と周辺 コメント:2

すごい崩落ぶりですね。こんな様相が雪山になると一変するとはやはり自然は偉大です。
しかし、大山ってやがて崩れてしまわないかと思います。

2008年11月17日 kinkacho URL 編集

kinkachoさん、こんにちは。
大山も上では2メートルは雪が積もるので、冬はぜんぜん様相が違いますね。
ボロい箇所が雪に埋まって押し固められるので、冬のほうが断然登りやすいです。
こんなに風化が激しいと、100年もしたら今とはかなり様子は変わっているでしょうね。
50年くらい前の写真を見ても、今とは地形が違っている箇所が多くてびっくりしました。

2008年11月18日 きもと URL 編集












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