滝山公園散策。
悪天のため毛無山登山を中止した我々は、以前から一度行ってみたいと思っていた鳥取県日野町黒坂の、滝山公園(たきさんこうえん)に足を運んでみることにしました。

毛無山登山口から国道181号線に出て日野方面に向かい、標識に従ってしばらく進むと左手に現れる滝山公園。
しかし実際は滝山神社とその参道周辺一帯のことをそう呼んでいるだけで、あんまり公園らしい雰囲気ではないかもしれません。

参道入口となる石鳥居からは、緩やかな階段が延々と続きます。

やがて現れた滝山神社の拝殿右奥を流れ落ちる竜王滝。
この滝が、滝山公園の名前のいわれとなっているのでしょう。
落差は約70m、登ったら怒られるかな?、でももし冬に凍るようなことがあれば、ちょっとだけ試してみようかな??
などとついつい罰当たりなことを考えてしまったのですが、この後に傍らに立てられた案内板の文章を読んだら怖くなり、とてもそんなことはできないと思い知らされました。

あんまり公園らしくはない滝山公園ですが、それでも駐車場の周囲は多少はそれっぽく整備されていました。
ある一角にはコスモスがたくさん花を咲かせていて、秋らしさを感じることができました。

また小さな流れのある別の一角では、ガマの穂が生えてました。
子供の頃はこのガマの穂で遊ぶのが大好きでした!
でも最近は生える場所も少なくなってきたみたいで、今では貴重な植物といえるのかもしれません。
ところで滝山神社の立て札に書かれていた文章を、以下に転記します。
興味のある方は、ご覧になってみてください。
幽霊滝の伝説
いつの世からか知らぬが、ある寒い冬の晩、黒坂村の麻取場に働いている女房や娘などが大きないろりを囲んで怪談話に気味悪さを感じていたおりから、その中の一人が「今夜これからたった一人で幽霊滝に行ってみたら」と言いだした。
一座の皆は鳥肌を立てて、ぞっとした恐ろしさに震えて顔を見合わせた。
そのうち一座の一人が「もし行く人があれば今日取った麻を全部その人にあげる」と言った。
「私もあげる」すると「私も」「私も」全員が言ったとき、一座の中から安本勝という大工の女房が立ち上がって「皆さんが麻を私に下さるなら私が行く」と申し出た。
女衆はお勝の言葉に驚きと悔りの気持ちで「そんならお勝さん幽霊滝へ行ってお賽銭箱を持ってきてつかえ、それが証拠にならあね」と言った。
お勝は「賽銭箱を持ってきます」と叫んで、眠っていた吾子を背に負い麻取場を駆け出ていった。
霧の深い夜である、星明りをたよりに凍りついた道を無言で、険しい岩石や大杉の根をふみしめ、道ならぬ道を登ると、いよいよ暗くなる。
今まで気づかなかった滝の音が耳をゆるがす轟然たる音に気づくや手も足もがくがくと震え、身も心もしびれおののいて、ただぼうぜんと我を忘れ、ふと見ると白じらと氏神の祠が見えた。
賽銭箱も見えた。
お勝はかけよって、ずいっと手をのばしたそのとき「お勝っつあん」と滝の中から声がした。
お勝は恐ろしさに、ぞっとして立ちすくんだ。
「オイお勝さん」再度の声は警告と脅すような怒気を含んだ様である。
しかしお勝は気を取り直していっさんに駆け出した。
やがて麻取場に帰り、皆の前に賽銭箱を置いて幽霊滝の次第を話した。
一座の女房や娘等は気丈なお勝に同情の声を寄せて「こりゃあ取った麻を丸取りされるだけの値打ちのある人だ」と語り合った。
そして「お勝っつあん、背中の坊やが寒かろう、お腹もすいた時分、かわいそうに」、さっと老母がおぶった子供の紐を解くのを手伝ったそのとき「アッ背中に血が」と叫んだ。
「血だ」「血だ」一同が驚き、よく見ると子供の首がいつのまにか取られていたのである。
参考文献 小泉八雲集「骨董」より
“竜王滝”は別名“幽霊滝”、何だかそれだけで登る気が失せてきてしまいます…。
さらにこの話は、私がまだ小学生だった頃に読んだ、学研の『ジュニアチャンピオンノベルズ・怪奇恐怖の怪談ベスト13』という本に掲載されていたのと同じ話です。
何だか妙に怖い嫌な話で、今でも記憶に刻み込まれ、忘れられずにいたものだったのでした。
まさかあの話の舞台が、この滝山公園だったとは…びっくりです。。
ということで、この竜王滝を登ろうという考えは全くなくなりました。
しかしこの滝山公園、春にはミツバツツジがとっても美しく咲くようです。
今日のような天気の悪い薄暗い日ではなく、ツツジ満開の明るい季節に訪れたら、楽しいひと時が過ごせる場所なのではないかと思いました。
これでは滝を登る気も失せますね
しかし滝そのものは見事な滝ですね
2008年10月06日 nobuoosan URL 編集
nobuooさん、こんにちは。竜王滝、確かに立派です。
ここは登ることはできなくても、同様の地質ならば近くに知られていない別の滝があるかも??
鳥取県内は登攀対象となるエリアが少ないので、罰当たりとは思いつつも、ついつい登ることばかり考えてしまいます。








